2009年12月9日水曜日

Movie: Inglourious Basterds(2009)


Ja! unpleasantly cool thing! Is it a virtual vengeance about unforgivable past?

 行き成り「アラモ」で始まり、続いてマカロニ・ウェスタンなど過去の映画のオマージュとも思えるサウンド風景が作られる。影像は至ってシンプルだ。どんなに設定が違えどもTarantinoらしさは全く失っていない。ただ今回はPaul Verhoeven寄りになっているかもしれないが...。

 物凄い特別なる視点を持っている映画ではなかろうか。農村での礼儀を弁えた会話の裏にあるユダヤ人抹殺を執拗に目論むナチス。そのの描き方が染み入って怖い。ナチの将校は鼠の話を例に「正論」と思える台詞を吐くが、バスターズの登場でその目線を180度転換させることとなり、全体の立場が変わってくるのも見所だろう。そのナチを逆に皆殺しにしようと結成されたバスターズ。いったいどちらに正義は存在するのか。否。やはりこれはナチスへの仮想服襲劇!...と思わせながらやっぱりマカロニ・ウェスタン。ヒーローも仇となってしまうし、正当な交渉(deal)なぞも存在しない。その無情な世界観こそがこの映画の売りではなかろうか。

 どこかで見た顔だ!と思ったのは「Good Bye Lenin!」のDaniel Brühlと「Saturday Night Live」のMike Myers。さらには「The birds」のRod Taylorなど懐かしい御方も登場するので、音楽も然ることながら昔の映画ファンには嬉しくなる素材が地味に登場するので、これは要チェックだろう。

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