hey Carl! ....how old are you?

さて今回は高齢者を扱うテーマ。社会問題にも繋がる場面があちらこちらに登場し、聴視側のフォーカスを絞ってくれる。だが本質的にPIXARアニメーションに期待するテーマとは随分と欠け離れている観は否めない。「Cars」「Finding Nemo」のような自分と主人公との距離感が無いのである。だからファンタジーな部分は物理的なアクションで補われる。そうなると、これまでとは視点変えなければいけない。たとえ、おじいさんのCarlがどんなにスリルあるアクションをしたとしても、それがPIXARの本筋とは取れないのは事実だからだ。
パラダイス滝に行く場面は、我々の想像力を生み出す。なんせ家をロープで背負いながら、風船を失いながら、長い平坦ではない道のりを歩かされる。ともに歩くRussellも、外見ではCarlの目の上のタンコブだ。当然、苦難を苦難で終わらせないのがこの手のアニメーションの定石ではあるが、今回だけはなにか胸に痞えたものが取れなかった。
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