ここ最近では非常に面白いストーリーラインと、演出を持った作品と言える。Steve McQueenの映画との時代比較をしても面白い。
印象的な場面としては、フォード社長がいきなりラインを停止させるところとか、副社長の召使い的な行動は、今の世界でも近いものがあるし、現場とトップとを繋ぐ中間管理的な役割となるShelbyには共感する部分が多かった。アメリカンらしくレンチを投げたり、いきなり殴りかかったり、ハンマーでドアを塞いだりと大げさな立ち回りは多いのだが、いずれも痼りを残さない展開は良かったと思う。
それにしても、当時のレギュレーションではスタート位置からゴールまでの距離が順位を決めるということに驚いた。F1ではスタートラインがあるのでグリッド位置との関係はないはずだが、スポーツレースもいろいろと問題をかかえながら運営していた感じも伝わってきたので、エンタメだけでなく人物や組織に着目して見るのも面白いだろう。