初のブルーレイで観るEL&Pコンサートもの。ちょっと不安があった。というのも、指が思うようにならなくなったKeithだったり、太りすぎたGregだったりもあるが、今でも「Pictures an at exhibition」「Ladies and Gentlemen」以上のスリリングな音源に出会っていないというのがその理由だったりする。本来は「Works」の頃のオーケストラと組んだコンサートを3枚組規模のものにしてくれれば嬉しかったのだが、希望に反して「商業的」度が気になるものだったものだ。Carlに代わったCozy時代の音源はかなり評価できるとしても、ドラミングの違いは容易に受け入れられなかったし、90年代に日本で観たコンサートも便利さに流された感じで、最早アナログ時代の巨人達という感じではなかった。
今回の映像は、Amazonでも在庫確保に半年くらい要したようで、欲しいときに観れなかった一品。やはり全盛期のパフォーマンスとは言えないものの、ファーストやセカンドのアルバムにウエイトを置いた構成は共鳴できるものだった。それにしてもGregのあの高い叙情的な歌声はもう聴けないようだ。同時に、あの頃のKing Crimsonとの接点も消滅してしまった気がした。
全体的には一時期よりは見応えの有るものになっていたと思うし、ブルーレイというメリット(一部デメリット)があるにしろ、演奏熱の部分は久しぶりに伝わった。加えて最近ASIAのコンサートでも観たCarlの存在がより大きく映ったのであった。