2013年10月18日金曜日

Music: NEW (2013)



Paul McCartney - NEW
  iTunesで買うことが正しい買い方なのかどうかは自分の中では定義できないが、ちょっと前のスタンダード集以来のアルバムとしてiPodに入れることにした。

  来月の来日コンサート間近。アメリカの便りではThe Beatles時代の珍しい曲もやるとかで。それでは新しいアルバムについてはどうなんだろう。勝手にライブ会場で演奏されているような気分で聴いてみた。

  Paulの秀逸なメロディラインは実は"Pipes Of Peace"あたりでほぼ終わっていると思っている。今もそういう気持ちだ。そう信じつつ今でも聴き続けているのだが、今回も「やっぱり」感はある。それでも不思議とタイトルの如くなんらかの新しい空気は感じることができた。一つには、年齢に関係なく勢いが出てきた感じがすること。もう一つは、過去のゆかりのあるアーティストを逆リスペクトしている雰囲気になれたことである。Bob Dylan、The Band、Pink Floyd、もしかしたら、ベースを70年代に合わせ、新しさを再発見させるシナリオを持っていたのかも、などと考えてしまう。

  タイトル曲はさすがに明るいが、"My Brave Face"の時代の名残が頭にある限り、Paulに対する妥協はしたくはない!と主張する自分が今もいるのだ。

2013年10月7日月曜日

Movie: Takanashi Rikka Kai: Chuunibyou demo Koi ga Shitai! Movie (2013)


  これは、第二期のための「つなぎ説明」を目的とする映画であり、映画とすべき劇場で堪能するレベルの要素を持ち合わせていない。むしろ某アイドルグループのような陋劣的商法と疑われても不思議ではない。

 映画を見始めてしばらくは...。そう、アルバムでいえば、ベスト盤に新曲が2曲くらい入ったレベルのもの...と思っていた。

 ちなみに、ビートルズが1966年に発売したファン向けクリスマスアルバム『オールディーズ』を語れば、米国盤10曲、英国盤14曲くらいをアルバムの曲数基準にしている時代のなかで珍しくも16曲も収録されていたベスト盤であり、過去のアルバムに収録されていなかったシングル曲と未発表の「バッド・ボーイ」に加えて、『リボルバー』の流れを汲むような斬新なジャケットデザインが売りの1枚だった。
 ベストの価値は確かにあるのは間違いない。しかし今回の映画はそういった価値が生じるものでなく、単なる見直し(リキャップ)でほとんどの時間が費やされているため、映画としての評価基準で云々できる出来ではなくなっている。

 「けいおん!」や「涼宮ハルヒの消失」など劇場での価値を高めていたアニメ製作会社だっただけに、今回は大きく期待を裏切った形になった。これに比べたらまだ「エンドレスエイト」のほうが評価できる。