前作の記憶が曖昧なまま、J.J.Abramsの新作として鑑賞。最初の劇場版シリーズとは違って、単発で観ても必要な知識に関係なく楽しめる。
これだけシリーズが劇場に登場すると前後関係において混沌とする。近年のシリーズは最初のシリーズより前の時代を描いているということなので、映像技術との差も含めて違和感は否めない。いやむしろ暗黙の了解のもとに決められた範囲での公証とすべきなのだろう。
どうしても人類末期的CG大作の中の一つとして観てしまう自分がいるのは、宇宙にイメージしてきたゆったりとした(例えば2001年宇宙の旅のような)奥深さを感じる映像感覚ではなく、アクション中心のスピーディなものがトレンドにあるからかもしれないが、少なくともスターウォーズとの棲み分けとして、スターウォーズがファンタジーであるのに対して、スタートレックは自分の中ではリアルに近いSFとして思っていた点がある。今回の映像でもサンフランシスコの雰囲気などの絵についてはスターウォーズでは絶対に出てこない感じであるし、冒頭のアステカ風の民族にしても近年の現実的な話題として考えてしまうだろう。そんな部分があるからこそ、別の意味で監督のJ.J.Abramsが今後のスターウォーズに充てる絵柄と対比したいものである。
やっぱりJ.Goldsmithの旋律が安心感となることは間違いない。