2011年3月2日水曜日

Movie: The King's Speech (2010)



 なんと時間が短く感じる映画だったことか。

 この映画は、あらゆる意味で身体や心にコンプレックスを抱える人達にヒントをくれる映画だと思った。この映画の強さは役者一人ひとりの微妙な感覚を表現した演技にあると思う。王の二人の娘でさえ正にも負にも出しゃばらない演技になっていることから監督Tom Hooperの姿勢が伺えた。

 こういった事例は「すべてのことはすべての人間が同様にできる」と都合主義に巻き込まれたことによる犠牲の形の現れだと思うのだが、日本ではこういった部分を差別ネタにして、癒すどころか不安要素を増やす方向に進んでいくのは誰も阻止しようとしなかった。しかしこの映画は日本のこのような負の因子を感じられなかった。そんな部分に昔から引き摺る日本という国の心の感覚の貧しさを感んじたものだ。

 それから、なんといっても音楽の価値を強く感じた映画でもあった。ベートーヴェンの交響曲第七番は特に...。

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2011年3月1日火曜日

Movie: Gekijôban makurosu F: Sayonara no tsubasa (2010)



 前作イツワリノウタヒメに続く劇場版。少なくとも前作ではテレビ版との多少の違いはあっても、ひとつ同じ目線で見ていた筈だった。しかし今回はテレビ版のあれこれを持ち込む意味は無い形になっている...が、その一方ではテレビから得た情報に頼らざるを得ない自分もいるわけだから厄介なことだ。それでもアルトとシェリルの間の線が強まって見えたことで、このドラマの底辺を見た思いがした。

 それにしても、今回は前回以上にミュージカルのような展開になっている。そういう楽しみ方もまたアリだろう。

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