2017年2月25日土曜日

Movie: La La Land (2016)


 このタイミングで観ると何か意図的なものを感じてしまう。トランプ政権となり文化人たちも声を上げ始めた。これまでも映画関係者が政治色のある発言をしてきたが、安定した政権では恐怖的な映画が持ち上げられるのに対して、不安のある政権ではミュージカルが受けるという雰囲気もあった。この映画は冒頭から時代が不透明に思えてしまう。1960年と現代がミックスしたようなつくりになっているので、この数十年のどこにでも当てはまる映画ともいえる(iPhoneやプリウスはやや別次元だが)。
 率直にこの映画の何がよいのか?実はよくわからない。ストーリーもベタな感じがするし、人物像もどこかでみたような感じ。音楽、ダンスシーケンス、ジャズ、いろいろな要素を掛け合わしていても素直に映画自体のよさがよくわからなかった。やはりこの時代だからこそ心が動く映画なのかもしれない。いわゆる1960年から1970年のよい感じを今にもたらしたという点では内容に入り込めた。
 

2017年2月11日土曜日

Movie: In This Corner of the World (2016)


映画館には小学生も沢山みえていた。映画を見終わった後、果たしてわかるのだろうか?と疑問が出てきた。広島弁であり、戦時中の生活、当時の仕来り等を踏まえれば、理解するためのハードルは幾つもありそうだ。
 世代ギャップの壁はあっても、2時間の映画を細かいエピソードをつなげる感じで、物語が淡々と展開されていくので邪念なく観れたのはよかったと思う。
 Nonという声優(かつてのあまちゃん)がとてもしっくりしていて逆に驚く。アニメのキャラクターのかわいい仕草にも違和感がない。周りがプロの声優なのだが、ここは嬉しい化学反応だった。
 アニメは決して細部まで緻密に描かれているわけではないが、なぜかリアリティという言葉を使うなら、このくらいが一番なのではと錯覚したくらいだ。実写では絶対の描けない大和のある港の雰囲気は、この手法だからできたのだと確信した。

Original title: Kono sekai no katasumi ni