2013年11月24日日曜日

Movie: Fuzoku ni ittara jinsei kawatta www (2013)


   出だしからギャグタッチ。もうこれは深夜アニメの実写劇場版かと思った。
   気味の悪いキャラクター像と走り過ぎな演出を最近では「面白い」と捉えるのかと疑わざるを得ないのだが、余りにもフィルターのかかり過ぎた社会の歪を正す意味では必要なのかもしれない。ピザ宅配のくだりは超現実的の中でありそうな雰囲気を醸し出していた。

   しかし実際は、見ていると痛々しい。Steve Carrelの映画にインスパイアされているのかもしれないが、これと言った印象も残らないままになった。結果的にはこういった配給ルートを通った作品に期待することは無謀ということでまとまる。

   期待はするも肩透かしばかりの最近。かつてのATGの感覚が今では期待できないことに虚しさが残る。

2013年11月19日火曜日

Movie: 42 (2013)


   この手の映画ではベンチで声を出すウォルターマッソーやジャックウォーデンやトムハンクスの手腕が軸となりそうなのだが、ここではオフィスにいる葉巻の人物にその権利があり、肝心のコーチ陣の印象は皆無。選手同士にストーリーの成り行きを任せる感じだ。

   率直に映画自体を評価するならば、楽しめる作りの割りに深入りせずにしこりを残さない「あっさり」な作りになっている。そう確かにエピソードの積み重ねを最後の何かで代弁している印象はあるが、一方では無味無臭な感じもするのでやや遠目の立場になってしまいがち。

   この映画は歴史的ヒーローのマクロ描写というよりは1947年の総括っぽい展開が主旋律。観客の目としては差別問題の中の熱いドラマ性が期待されたが、腑に落ちない場面を挟んでくる点を感じ出すと、何らかの超えたくない壁でもあったかと勘ぐってしまう。例えば白人ベビーシッターの下りとかはその典型だし、ホテル前でのトラブルもそれにあたる。その流れなのか、ワールドシリーズ行きを決めたあたりが、締めなのかどうなのかが疑問で「あれ?終り?」という感想が出てきた。

   まぁ歴史映画としては見て損はないと思うし、今の隣国関係にも関連する部分が推察できた。

2013年11月10日日曜日

Movie: T.A.P. Kanzennaru shiiku (2013)


 「1000taku」なる映画館でもネットでもどこで観ても1000円映画を鑑賞。
 
 作品としてはVシネマによくあるバイオレンスモノの路線にして、人気シリーズ「完全なる飼育」と絡んだ設定になっている。「完全なる飼育」的には世間の目から逃れつつ女子を拉致監禁し自己欲求を満たす様がメインの陰湿さが持ち味と思っているのだが、この映画では「飼育」以上にバイオレンス度が勝っている分、タイトルで期待した人にとっては何か物足りなさがあるかもしれない。

 Narimi Arimoriがこれまでのイメージとは違ったカタチで登場している。「東京ラブストーリー」からはや20数年経つのか、と思う自分がいるところが辛くも有り、不思議でもある。