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多くが指摘しているとおり、確かに「Rocky」であり、ある意味「The Karate Kid」であり、この感じからは多くの映画が想像できるが、その本質は日本でもTetsujin 28-goのようなリモコンアクションであることから、夢のベクトルの幅が広がったような映画であった。
SFアクションとして見ることが出来る一方では、「Paper Moon」のようなどこか普通とは違った親子関係の描き方でもある。たとえ生活に引け目があったとしても親子の接点の度合いによりリッチマインドな関係になりうるということだと思う。
物語は、次第に頂点に向かうことが本論ではあるが、実はそれは「オマケのようなものなのだ」といわんばかりの作り方がニクイ。
かつて「鉄腕アトム」がアメリカに紹介されたとき、「アトム?放屁のような名前だ」という理由からか「アストロボーイ」になったと聞いたことがあるが、世の中はやっぱり時代が重要なんだろうな。
それにしても、ボクシングがこの映画のように判定にもつれた場合、最終的なダメージを比べるよりも、最初から最期までの経過で判定する方法であるのが普通なら、結果的にフィギュアスケートと同じ扱いだということにならないのだろうか?