2018年12月23日日曜日

Movie: Bird Box (2018)


  ネット配信映画であるが、著名や役者が登場しており、期待したかった。「The Mist 」や「War of the Worlds」に通じる終幕が見えない恐怖を描いているが、これだけの切迫した状況のストーリーに5年の隔たりが必要だったのかが疑問として残るし、目を隠す方法に至るまでの過程が明確に描き切れていないためスッキリしない流れのなかに迷い込んだ感が強く残った。
 命を落とすシーンはリアルに観られるのだが、忠実性が必要だったのは、実はそこではなかった筈。まぁ、これはこれで有りなのかもしれないが。でも、哲学ちっくな纏め方はちょっといただけない。





2018年12月1日土曜日

Movie: The Nutcracker and the Four Realms (2018)


 日本公開タイトルが「くるみ割り人形と秘密の王国」という映画なのだが、前情報無しで観たため、名曲チャイコフスキーの「くるみ割り人形」とトレースするストーリーなのかと思ってしまった。映画広告がなんともハリーポッターやジャック・スパロウものにも相応する構成だったので、もしかしたらという気持ちもあった。

 映画としては、心に響く要素が少なすぎるためチャイコフスキーだけが拠り所だったのだが、組曲のうちの一部が使われているだけで、当初思っていたイメージとは違っていた。ディズニーとしては外した部類の結果ではなかろうか。なんとなく纏めて終わっていくのだが、スタッフ側の自己満足で終わってしまっている感じがしすぎて不満が残ってしまった。


2018年11月23日金曜日

Movie: Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald (2018)


 David Yates監督は2024年まで、あとシリーズ3作品が用意されるとのことで、Harry Potterファンには暫くは飽きることなく過ごせるようだ。ストーリーは、そんなに魅力的ではなく、それよりもHarryとの繋がりとか、小動物のくだりを楽しむ感じの映画となっていた。

 個人的な感想としては、Newt Scamanderのスタイルなんかはこの冬にあちこちで見かけそうだと思ったし、Johnny Deppの異質感が今後の映画を引っ張っていくのなら、彼はBatmanのJoker的な存在になるとも思えた。




2018年11月11日日曜日

Movie: Bohemian Rhapsody (2018)


  メンバー役の人たちが微妙に似ている。ゲルドフも似ている。一番驚いたのは、ライブエイド会場をリアルに再現していたこと。

   映画の内容については、制作にブライアンとロジャーの名前があるので大きな筋違いは無いと思われるが、曲の出し方の順はやや違和感あり。それとアルバムの有名な曲を諸所のエピソードとして織り込んでいるけれども、「急いでいる」感があり、十分な表現になっていない気がした。





2018年10月14日日曜日

Movie: Manbiki Kizoku (2018)


  昔のATG作品を見ているような懐かしい空気感が伝わり、完全にやられた気分になった。
  今、旬の安藤サクラ(Sakura Ando)だが、朝ドラを見た後から映画を見ること…、これが正解ルートだと確信。
  始まりから暫く人間関係を解き明かす為に頭の回路が働くのだが、最後近くまで満たされないので、個人的には事前に関係図を見ていた方が満足できたかもしれない。

  親族と家族との違い、社会と家庭との違いを多面的に表現しているところは頷けるものがあった。




2018年8月16日木曜日

Movie: Darkest Hour (2017)


 日本の題名が「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」。確かに偉大な政治家の映画だとはわかるのだが、原題と比べてあまりにも主旨と乖離している感じがあり、「やっぱり、日本は変わらない」とため息をついた。

 Churchillの人物像が写真などの印象と違っていたので、先入観の怖さを感じた映画でもある。もちろん、脚色の差分もあるのだろうが、秘書との時間、会議での時間、地下鉄での時間。それぞれ変化したキャラクター像が面白く思えた。もちろんGary Oldmanの演技によるところが大きいことには間違いない。


 タバコや葉巻が気になる時代にいるので、タバコを地下鉄で吸っても気にならない時代との違いがよくわからないのだが、これはこれで時代の象徴のようにも思えた。喫煙については最後のクレジットでも断られているので、真剣に突っ込むことは粋ではない。

2018年8月11日土曜日

Movie: Mission: Impossible - Fallout (2018)


 Tom Cruiseもそろそろだな、と感じさせた映画である。これでもかというアクションを入れて来ているのは良しとしても、この時代に見合った映像技術によるところが大きい。シリーズ6作目ともなると、今後をどうするかという議論にもなるはずであるが、Harrison Fordも然りだが、Harry Potterの1作目を見たあとに8作目を見る悪趣味志向の攻撃を今後気にしていかなければならない。

 相変わらず、多国籍な映画になっており、フランス、イギリス、ノルウェーを観光気分で見てしまう映画であったが、後半の展開は鉄板すぎて、ちょっと戴けない内容だった。




2018年7月15日日曜日

Movie: Jurassic World: Fallen Kingdom (2018)


 はじめてIMAX 4DX という方式で鑑賞して見た。いつもながらこういうアトラクション風の鑑賞は日本語吹き替えになる。これは近年の鑑賞者側の質を問われている点なのだが、自分としては40年、50年前の「映画」ではないことは承知の上で、原語版の4DXに微かな希望を抱かざるを得ない。

  劇場のエフェクトは別としても、映画はスリリングで単純に楽しめる。ただ、第1作の焼き直しのような場面を多発するのは、なんだか馬鹿にされている気にもなる。今後も続きそうな終わり方だったが、ネタはもう限定的である感じしか受けない。



2018年6月30日土曜日

Movie: Solo: A Star Wars Story (2018)


 Ron Howardだからわかっている部分があると確信しながらこの映画を観る。かつてはH.FordもHowardもLucasとCoppola一家だったので、当時に近い感性の共有を信じたのだ。今思うと、この手の映画は1980年代の最初の三部作が終わった頃に見たかったかもしれない。要はタイミングで損をした映画だと思う。
 作品としてはエピソード1からエピソード5のタイムラインにあたる部分だが、そんなことは関係なく、いきなりこの作品を観る人もいると思う。なんだから序盤の暗い映像と、細々した情報が散々としていることでもうひとつ、心が入り込めない。暫く西部劇を見ている気分。多くの人はクエスチョンを抱えながら観るのではないだろうか。IMDBのユーザーコメントで「酷い」扱いを受けているのもわかる気がする。

 ランドーとの繋がりがこの映画の基軸であるのだと思うが、時間枠を見直してジャバあたりも描いてほしかった。

2018年6月16日土曜日

Movie: Soratobu taiya (2018)


  たまに眠い体で映画を観ることになる場合がある。今日は寝落ちが気ががりな中で観たのだが、逆にのめり込んでしまい、眠気さえ吹き飛ばしてくれた。

  最近テレビで「マチ工場のオンナ」というドラマがあったが、この感覚が乗り移ったような展開で、実話モチーフだとはいえ、テンプレな流れにやや新鮮味のないイメージを引き摺ずるのではと心配したが、実際はそんな心配を打ち壊してくれたのは、自分が北埼玉に住んでいることで周囲に親近感があったことや、映画の要素には実体験との接点があったからかもしれない。


  ところでエンドロールの歌は不要ではないだろうか。自分的にはオーケストラで決めて欲しかった。

2018年4月22日日曜日

Movie: Ready Player One (2018)


いろいろと過去の作品との繋がりがポイントになっている映画。特にSpielbergの過去作品との関連を探すのも面白く、宝探し的な映画だ。「1941」のマーチのフレーズや「E.T.」のお馴染みのリフもアレンジされた形で登場。さらには日本のあの作品も出てくる。Spielbergぽいといえばそうなのだが、「Goonies」「仮面の忍者赤影」とか、アニメの「Swordart Online」などをマッシュアップしたイメージが強くて、やや混み入りすぎの中盤ではやや散漫な感じにもとれた。

 2045年設定だが、過去のノスタルジーを引きずるのはいいとしても、なぜか1970年~1980年のスタッフが多く出てきて、2000年~2020年あたりの要素が見えなくなっているところはやや残念。
 Masi Oka氏がコンサルタントでクレジットされているが、どの辺のコンサルトなのかが興味ある。

 

2018年4月8日日曜日

Movie: The Post (2017)


 映画を観る前、観た後、多くが「all the president man」との紐つけを意識したはずである。自分にしても、ポスト紙のビルの構造から照明の配置まで共通性があるのか?と思ったほどである。この一種の欲求に応えてくれる場面もある。実に、にやりとする場面だ。
 ビッグネーム俳優二人を頭に出していることで、そっちに気を取られがちな作品なのだが、自分としてゃ冒頭に場面との関連性にしばらく着目していたためか、誰が演じていても違和感のないような作風になっていたと思う。

 余計なことだが、中国では公開されていないようだ。やはりこの手の映画はダメなのだろうか。


2018年3月10日土曜日

Movie: The Shape Of Water (2017)


 「Pan's Labyrinth」とは違った御伽話なのだが、戦後冷戦時代の政治色が絡んでいるためサスペンスとして見るのも面白い。下地には間違いなく大アマゾンの半魚人があると思うが、調理する際には「My Fair Lady」と「E.T.」の味付けがあるようだ。しかしその基本は「King Kong」というアメリカ映画の根っこのストーリー。このわかりやすい展開が期待されつつも、「The Shape of Water」には心を揺さぶるエピソードも含まれており、新鮮な気持ちで見ることができた。

 ヒューマンドラマでありミュージカルでありサスペンスである。そういえば「The Sound of Music」もそうだったかな。



2018年2月25日日曜日

Movie: Legend of the Demon Cat (2017)


 Kaige Chenといえば「北京ヴァイオリン(together)」のような作品イメージがある。映像表現に拘る監督という感じだ。今回の作品も異常に映像に拘った映画となっていた。何かミュージックビデオ的な映像のつづれ織りのようでもある。物語の大枠はわかるのだが、詳細にウエイトを置かず、成り行き的な映像展開のためにショウを見せつけられている感覚になる。
 この映画で特に注目は、サウンド効果。今までの映画では比喩対象がないほどの音の効果が面白いと思う。
 ただ総合的に評価するならば、平凡な映画としての印象で終わるため、なにか忘れものをした感じがしてならない。

 それから、日本では吹き替えが通常なのだろうか?できれば中国語と日本語字幕版で見たかった。

2018年2月3日土曜日

Movie: The Dark Tower (2017)


 デンマーク人の監督作品のようだが、馴染みがない名前なかったのだが、制作にRon Howardの名前があったので少し期待が持てた。

 世界から4ヶ月遅れの相変わらず遅い公開で、昨年の10月末にDVDやBru-rayも出終わった後で、他国からは興味の枠から完全に外れているだけに新鮮な空気感で見れなかった反面、客層の少ない日本のシネコンでは個人的な空間として楽しめたのはよかったのかもしれない。

 ここぞというシーンでのドラマチック感がないためか、平坦に感じる。Stephen Kingの話だけあって、全体は興味を持って見れたのだが、起伏がない展開だったので満たされない気持ちは残った。


 それにしても映画公開ではガラパゴス的な日本。邦画優先、吹き替え優先の世界観をぶち破るものが何かないものか…と思う。