一般の暮らしの場面としてはあり得ない設定なのだけど、修羅場をほのぼの風にした分、コメディとしては当然のあり方に収まった。
だがその裏方にはシリアスな部分もある。本来は男をとられた別の女の電話番号なんか知りたくもない筈なのだが、そういう問題観点を排除した感じの、何か周囲に構築された壁のようなものに現代社会の考え方自体が変化しつつあるのかとも思える。実際、日本を取り巻く周辺アジアの関係は、まるでこの映画にも当て嵌る部分が無きにしも非ず。
まぁいろいろと考えても、結局はコメディ展開とエンディング。Cameron Diazが思ったよりも目立たなくなった現状のほうが重要かもしれない。面白くて笑える映画ではあるが、気持ちまで入り込めない点がなんとも残念。