2014年8月14日木曜日

Movie: The Other Woman (2014)


  一般の暮らしの場面としてはあり得ない設定なのだけど、修羅場をほのぼの風にした分、コメディとしては当然のあり方に収まった。
 だがその裏方にはシリアスな部分もある。本来は男をとられた別の女の電話番号なんか知りたくもない筈なのだが、そういう問題観点を排除した感じの、何か周囲に構築された壁のようなものに現代社会の考え方自体が変化しつつあるのかとも思える。実際、日本を取り巻く周辺アジアの関係は、まるでこの映画にも当て嵌る部分が無きにしも非ず。
 まぁいろいろと考えても、結局はコメディ展開とエンディング。Cameron Diazが思ったよりも目立たなくなった現状のほうが重要かもしれない。面白くて笑える映画ではあるが、気持ちまで入り込めない点がなんとも残念。


Movie: Shirayuki hime satsujin jiken (2014)


散漫な映画という印象。
 前半で現代のありそうな軽めな目線で広まる犯罪の展開とネット民の反応を効果として利用した演出。いつだかあった証言を組み合わせた手法などを含めると前半に厚みを持ってきている感があった。だが、後半の検証と裏ストーリーになると何となく狭いフィールドに押しやられてしまい、例にとれば「砂の器」の悪い部分が出たような雰囲気になる。

 ネット社会と犯罪を誇大解釈したようなところや、重大犯罪の動機の軽さ的な扱いは確かに今風と思えるが、そもそも人間ひとりひとりの存在が薄すぎるため最後はどうでもいい気持ちを持って終幕を迎えることになる。