2011年8月29日月曜日

Movie: Shanghai (2010)


 Mikael Hafstrom監督作品+異色俳優の部類に入れたいJohn Cusackで、しかも自分の第二の住処である上海が舞台となると鑑賞は必至であった。

 今年はThe Riteという作品も見たが、Mikael Hafstrom作品は、複雑なテーマにして内容が分かりやすく展開してくれているので脳内で袋小路に入ることは皆無。

 今回のShanghaiも、太平洋戦争開戦の裏話にも通じる題材が取り上げられているところが面白いし、主役のPaulよりもGong Liの演じるAnnaを中心軸として焦点をあわせていれば鑑賞の照準を大きく外すことはない。

 しかし全てが良いわけでなく、本当にそういった状況だったのかどうかは別としても、殺し合いがやたら鼻につく点がスリリングな部分を失わせていた。構図的にThe God Fatherに通じるものがあった分、単純比較しても、感情移入のできる展開かどうかの差が大きかった。この辺がHafstrom作品の今後の課題のようにも思える。

 日本やドイツがこの映画が中国本土公開から遅れること1年以上もあった点に何か作為的なものを感じるのだが...。





2011年8月23日火曜日

Movie: Morning Glory (2010)


 戦後大量にアメリカ文化が日本に齎されたが、未だにこの映画のようなジャブの応酬的カケヒキまでは浸透していない。それでも多くのアメリカ製ドラマは日本の活力になっていることは間違いないのだ。少なからず、日本人の言いたくても口に出せない問題を代弁してくれる要素画あるからだと思う。

 しかし最近のドラマはアメリカでも他の国でもそうだが、楽しめない要素も織り込んでいる。この映画、実にアメリカドラマ的な作風で、若手女性TVプロデューサーのジレンマや決断をコメディタッチで描く作品なのだが、内容的には日本のどこかの放送局的な胡散臭いやりかたが目に付き、あまり好感を持って見ることができない。

 テレビ番組も押し付けがましく感じるようになると、今、どこかの放送局のように見る側にも不満が生まれる。もちろんチャンネルを回さなければ済んでしまうのだろうが、自分の代わりに誰かがそこのチャンネルに合わせているウソっぽさで充満した現状があることは、純粋にドラマを楽しむ時代ではなくなってしまったかのようだ。映画ではHarrison Ford演じるMikeが一応は正論を持っており、「最後の砦」的存在だったのだが、彼もラストで折れてしまう。今ひとつ踏ん切りがつかないまま見え終えてしまった。





2011年8月22日月曜日

Movie: Sucker Punch (2011)


 もしこれがCharlie's Angelsのようなストレートなアクションだったら、もっと楽しめたのだろうが、夢物語的な部分との交錯の度合いにより頭を使わせられたところが辛い。そういう展開っぽく芯がしっかりしているならまだしも、この映画はビデオゲームのオープニングの寄せ集めのような感覚だけが先行してしまったので、序盤で既にストーリーをフォローするのが面倒臭くなる。

 或る意味で現代的なコンピューター影像はなかなかだとは思ったりしたが、それが中途半端にいつぞや存在したミュージカルとか戦争物語のエッセンスを取り入れたものだから「パロディ映画なの?」が自分の閉め言葉となって終了。






Movie: The Rite (2011)


 今回の作品は、かつてオカルトブームの火付け役となったWilliam Peter Blatty原作の「The Exorcist」との接点として観るのも良い映画かと思う。あの時代にはオカルトがブームとなったことでExorcistシリーズも幾つか作られ、悪魔祓いを題材とした別志向の映画も多かったことで、数年間は名作「The Exorcist」へのウェイトが薄れたような感じだったが、今になって改めて「The Exorcist」だけが意味或る作品として残った感じであり、だからこそ時代差と相成った「The Rite」という作品の質感が感じ取れるのかもしれない。

 さて、今回は若い葬儀屋の息子の話として始まるのだが、しばらくはThe ExorcistのJason Miller演じるKarrasの若い頃として重ねて見たりした。ちょっと残念なのは後半から終盤にかけてのストーリーの向け方が散漫になった感じもして、せっかくのAnthony Hopkinsも物足りなさを残す羽目に。ただ、予想以上には安心して見れたと思う。

 興行収入が今ひとつだった感じだが、現代には不安要因が多い過ぎるため、興味の矛先がこちらにいかない感じもありそう。





2011年8月5日金曜日

Movie: Cars 2 (2011)


 日本が舞台と前評判の映画。アメリカ国内では公開スクリーン数が多くなっている割に予算額に収入が届いていない状況でやや前作より劣ると見てよい。

 率直な感想としては、F1サーカスの如く世界をラウンドする発想はよいと思うのだが、裏側の策謀が絡んでいる部分で話が複雑となり、また
ドタバタ性も増えていて、面白さのツボが見えてこなかった。テーマは友情の大切さにあると思うのだが、こじつけ気味の友情物語はちょっと理解に苦しむ。

 日本人が鑑賞する見所は、やはり日本ラウンド。日本の描き方が基本的には何十年前から変わっていないのだが、ウォシュレットとか自動化とか
わさびなどが「やはり」と苦笑してしまった。随分前の映画だが「007: You Only Live Twice」の日本の場面に未だにかぶるから笑える。

 音楽には日本からPerfumeが日本の場面とエンドタイトルで登場。これには「すごい」と思うしかなった。違和感なし!。


Movie: Transformers: Dark of the Moon (2011)


 最近どこかの海外サイトで、最悪の夏映画にもリストされていた本作品。とりあえず鑑賞。

 3作目になって、破壊アクションへのウエイトのかけ方が尋常ではなくなった。

 この無駄に長いアクションを例えるならば同じくMichael Bay作品の「Pearl Harbor」を思い出さざるを得ない。

 このシリーズは大変期待していただけに、コミカルな場面が毒に思えてきて、異質な方向に向かっている感じがする。

 地球滅亡、都市壊滅映画にはもう飽きている筈なのだが、これでもかと目白押し。

 ちょっと面白かったのが、冒頭などで実写古ネタと合成していた部分。時代ネタも結構あって、突っ込みどころあり!

 ほんと、実際もっとスマートなオートボッツが見たい。