2011年8月23日火曜日

Movie: Morning Glory (2010)


 戦後大量にアメリカ文化が日本に齎されたが、未だにこの映画のようなジャブの応酬的カケヒキまでは浸透していない。それでも多くのアメリカ製ドラマは日本の活力になっていることは間違いないのだ。少なからず、日本人の言いたくても口に出せない問題を代弁してくれる要素画あるからだと思う。

 しかし最近のドラマはアメリカでも他の国でもそうだが、楽しめない要素も織り込んでいる。この映画、実にアメリカドラマ的な作風で、若手女性TVプロデューサーのジレンマや決断をコメディタッチで描く作品なのだが、内容的には日本のどこかの放送局的な胡散臭いやりかたが目に付き、あまり好感を持って見ることができない。

 テレビ番組も押し付けがましく感じるようになると、今、どこかの放送局のように見る側にも不満が生まれる。もちろんチャンネルを回さなければ済んでしまうのだろうが、自分の代わりに誰かがそこのチャンネルに合わせているウソっぽさで充満した現状があることは、純粋にドラマを楽しむ時代ではなくなってしまったかのようだ。映画ではHarrison Ford演じるMikeが一応は正論を持っており、「最後の砦」的存在だったのだが、彼もラストで折れてしまう。今ひとつ踏ん切りがつかないまま見え終えてしまった。