2012年1月10日火曜日

BD/DVD: The Fighter (2010)


Christian BaleとMelissa Leoがやたら目立つ作品。その中でもバットマンとは全く印象の異なるChristian Baleの演技は見所多い。

この映画の視点として、へたれながらもかつての英雄で人望の厚いDicky Eklundと、その弟で闘鶏や闘犬のように扱われている雰囲気から脱却しようとするMicky Wardが、人と人との繋ぎを替えながらも何かに辿りつこうとする葛藤...。それを見る側がどのように受け取るかにあると思う。つまり兄や母は横軸であり、弟やその恋人は縦軸に存在する構図。原点はいわずもがな中心点だ。

一昔前の田舎町の様子と70年代を中心としたロックナンバーは、現在のCGに毒されたソリッドな質感にはない拠り所がある。しかも登場人物のほとんどが、「いかにも」といえるほどの庶民的で顔が並ぶことから、ビッグ・スターが競演する映画だとは思えないほど場面に溶け込んだ印象が良かった。