
映画を見始めてしばらくは...。そう、アルバムでいえば、ベスト盤に新曲が2曲くらい入ったレベルのもの...と思っていた。
ちなみに、ビートルズが1966年に発売したファン向けクリスマスアルバム『オールディーズ』を語れば、米国盤10曲、英国盤14曲くらいをアルバムの曲数基準にしている時代のなかで珍しくも16曲も収録されていたベスト盤であり、過去のアルバムに収録されていなかったシングル曲と未発表の「バッド・ボーイ」に加えて、『リボルバー』の流れを汲むような斬新なジャケットデザインが売りの1枚だった。
ベストの価値は確かにあるのは間違いない。しかし今回の映画はそういった価値が生じるものでなく、単なる見直し(リキャップ)でほとんどの時間が費やされているため、映画としての評価基準で云々できる出来ではなくなっている。
「けいおん!」や「涼宮ハルヒの消失」など劇場での価値を高めていたアニメ製作会社だっただけに、今回は大きく期待を裏切った形になった。これに比べたらまだ「エンドレスエイト」のほうが評価できる。