
人集めのあたりから、どこに面白さを持っていきたいのか、スタッフの目論見がわからなくなった。個々の人物像が薄すぎる。刺客の人数を強調する必要もない。更に、対決する双方の足取りも描き方に不足があるため、カケヒキの面白さがない。足りないものがあれば、他の部分で補えばよい。...それは決闘シーンか?。実はこの映画一番質を落としたのが決闘シーン。明石藩の人数が増殖するかのように増えていくのがあまりにもバカバカしかったりするが、それは言い訳が効くとしても似たような場面が多くて、くどすぎるのは逆効果。さらに要塞宛らのトラップや不死身男のような非現実的な描き方。不必要なセリフ。変な死に際の侍目線のカメラ。ギャグタッチの性的な場面...。映画に効果を与えることもせず、無意味以外の何者でもない。脚本の裏には老廃物でも溜まっているかのような印象しか残らないのだ。
勿体ない。多くの人は期待していたことだろう。それにしてもKôji Yakushoのような役者が必要だったのか?。これは鑑賞後はCGのとんでもない逆効果が脳裏から離れない映画....と言っておこう。
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