前作から4年くらい経っていることもあり、過去作品の復習が必要だと久しぶりに感じてしまった。観ている間、「そんなことがあったなぁ」と押し入れを弄るように記憶を呼び起こしていたのだから。
相変わらずに暗い世界観の中で著名な俳優陣を鏤めるChristopher Nolanの演出である。だがシーンアレンジメントは長編映画でも飽きさせない何かがある。回を重ねる毎に規模が大きくなる中で、かつてのMichael Keaton主演のシリーズさえ懐かしく思える接点が出てきているようだ。それどころか一連の地球滅亡パニック映画とか、「Star Wars」にも共通する登場人物のブレを面白さに変えていく手法もあったりして、やはり観客動員の多さを納得させられる作品だなとも思えた。
ところでコロラド事件があったことを考えると、中盤での乱射シーン。加えて日本の原発事故との接点、刑務所の飽和状態などアクションの中の「おもしろさ」が、そのまま世界現実の「恐怖」となっていることも、同時に不安でたまらなく思えるのであった。
さてこのシリーズにおいてJoseph Gordon-Levittの存在が突如気になり出した。