2012年12月17日月曜日

Movie: Skyfall (2012)



   50周年とか。ボンドシリーズは、今では「サザエさん」や「美味しんぼ」よろしく、真っ先に時間軸を超越して変わるものと変わらないものの乖離をエンタメに取り込む不思議観を臭わせる。
   当初は知的スパイものという印象が濃かったが、世界巡りがボンドシリーズのお約束的に扱われるようになったことから、見方も変化して行ったものである。それはNHKが「Columbo」から「McCloud」へ移行したときの感覚に近い。
  近年のアトラクション展開は「Mission:Impossible」あたりに引き継がれているようだが、ただ、もう、斬新とは言えないロケ地巡りのようなアクション連鎖は食傷ぎみ。確かに飽きないで観れる反面、凄さよりも水戸黄門のお決まり印籠パターンを期待して見ている気にもなり、あまり頭を使わないで見ている自分を残念がる結果に。

  今回は、さらにスーパーマン化しているボンド。Connery時代の危機一髪観はない。その上、世代交代の波がきたのか、Judi DenchのMや、過去のボンドの家との別れもある。ノスタルジックにならず、ストレートに楽しむならばOKな作品だ。

  懐かしいアストンマーチンの場面では多くがGold Finger にかぶせたことだろう。それと、エンドクレジットで喜界島が漢字表示されたのは驚き。上海だって英語表記なのに。