2013年4月9日火曜日

Movie: Hanasaku Iroha Home Sweet Home (2013)


  冒頭、暫くの間はヒヤヒヤする程に「かからないエンジン」状態だったが、緒花が見つけた伝六の日誌から母親の回想シーンへの流れになると、そのエンジンも安定した動きを見せてきた。緒花の母親像を中心にしつつ、緒花、菜子、民子等夫々の心にある想いが共振する感じの展開となり良いトーンへと変化。最初の心配は何処かへ飛んで行ってしまった。なんにしても、心に響く部分として、能登の風景のゆったりしたイメージが大きな力になっている。

  実写ものとアニメとを比較する上で、例えば数十年前の街の情景を映す場合、違和感に苛まれるケースはどうしても実写側に多く、余計な邪念に取り憑かれることがある。反面、アニメの場合はファンタジックな意味を込めてプラスな効果が期待できる。今回はテレビや電話などの小物も十分効果を作ってくれていた。

  作品は一時間しかなく、本音を言えば、もう少し長く見ていたかった。
  邦題「花咲くいろは Home Sweet Home」