TV以外でOprahを観れるのは珍しい限り。Jane FondaやLenny Kravitz、Mariahあたりも出ているので、別の意味で楽しめそうだった。
感想としては、改めて多くの疑問が生まれた。"Roots"でもわかるとおり米国の奴隷史はアフリカから連れてこられた民族と欧州からアメリカに根付いた民族との悲劇的コントラストであった。しかし、なぜ肌の色で優劣の構造ができたのか?かつて黄河、ナイルなどで生まれた文明を知っていながら、今に至る不可思議な偏見は歴史的に必然だったのか?を問いたくなった。
最近日本の隣国が何年も前の件を今再び持ち上げ、さも世界中で日本だけの問題であるかのように海外へのアピール活動を続けている。もし突然、世界からアメリカに対して奴隷制、差別への賠償問題を前面に出したらどうなるだろう。結局、時間の隔たりは別の脚本を作り上げ、今の都合で問題化されることになる。そこには本質という言葉も無くなってしまい...。この映画のなかには、今、世界で案じられている多くの問題を含めつつ一つのストーリーが出来上がっている。美味しい部分は、時代毎に大統領から執事に語られるボヤキや相談事にある感じである。
Forest Whitakerの演技は観ていて清々しいものであった。Cecilの喜怒哀楽人生がなかなか染み渡った表現を評価したい。