Ano Hi Mita Hana no Namae wo Bokutachi wa Mada Shiranai.
公開スクリーン数が少ないのに週間ランキング三位というアニメ映画。
この映画は二年前のテレビシリーズから火がつき、秩父や西武といった地域や企業も巻きこんで現在でもかなりの人気を誇っている友情物語の劇場化である。
今回、テレビのタイムラインに加えて再び五人がMemmaのために集まり、すべての時間軸を使ってエピソードのパスやドリブル的手法にてゴールに向かう感覚の展開。勿論、テレビで観た場面も多々でてくるが、思い出の中の切り抜きとして扱われるので、テレビの再現という印象にはならない。一方、大人に近づく五人の大人になりきれない感傷のほうが痛々しく映るためか、テレビシリーズの素直さが、今回は違和感も連れてくる。初めてこの映画を見た人は、意外にもその「大人になりきれない子ども」の滑稽さを指摘するかもしれない。
やはりテレビシリーズを見ておく方がイメージが暴走しないでうまく収まりそうだ。
舞台劇をアニメにしたような演出はやはり本作品の持ち味なのだろう。