2013年9月5日木曜日

Movie: Man of Steel (2013)


冒頭のクリプトン星の場面あたりのインパクトは良かった。ただ個人的に地球での展開がなにかコラージュ的手法も相まって
自分の頭が理解しようとするほうへ作用しだしたのが気になる。おそらくは今までのClark Kentのイメージから
かけ離れた主役が登場したことが一つ目の理由。もうひとつはビルを破壊しまくるバトルシーンが物語りの質を貶めているからかもしれない。
 今回は黒ぶちメガネのClark Kentが誕生するまで的な内容なので、今まで我々が観てきた通常のSuperman物語を逆再生するかのような
ところがどうも心に響かなかった。

 さて、古典的アメリカンヒーローの位置づけがここまで変化すべきかは議論の余地がある。TVシリーズのSupermanは都市犯罪、救助活動などに
特化したヒーローだった筈だが、「クリプトン星人である」という設定がこれまでの現実感覚とSF度の対比が9:1くらいだったのが5:5くらいにまで
なってきた。Christopher Reeve主演以降のシリーズはそんな感じだった。そして今では規模と時空設定をも超越したSF度による2:8くらいにまで
現実感が薄れている。やはり裏事情は秘密のままヒーロー像だけを映画にするほうがいいと思うのだが如何なものだろう。

 ビルを破壊しまくるVFXは最早凄くもなんともない。できればストーリーと味のある場面で魅せて欲しかった。

 面白いところはDiane Laneのようなかつてのイメージキャラクターが出ていること。