Exility causes exility... A delicate story.

マグリットの絵画のように浮かぶ宇宙船。これは異星人難民を受け入れる南アフリカの居住区で起こる出来事を描いたSF映画。物語の芯となるのはMNUという異星人管理をする会社で現場を見るWikusが、居住区を伺っているときに受けた感染により次第に異星人化していくスリリングな展開部分。ちょっとグロい部分もあるので要注意。
最初、インタビューなどを交えたライブ感ある映像にありながら、海老異星人の登場によるギャップに戸惑っていたのだが、最後に思ったのがなんだか現代の複雑な問題点を全て含んでいるような映画だと感じた。地球上の人種、政治問題に異星人を絡める部分は現代病そのままだが、逆説的に人間の理不尽な部分を最後には異星人とWikusの繋がる部分を持ってくる点や、Sharlto Copleyのキャラも何かそれに呼応しているのでは...と思えたのだ。
ところでWikusが武器を欲する場面でAK47(カラシニコフ)と言っているが、日本のAKB48はこれと関係ないのだろうか。
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