◇ バレエという華やかな舞台の裏側に蔓延る人間の腹の内側を、ひとりの清純で完璧主義の女性の立場から描く一種のダークサイド物である。映画を見ていると呪縛的な部分はどこかかつての「Carrie」に共通する部分もあるし、閉塞性では「The Wall」にも近い。それよりも、先に見た「The Kids Are All Right」との接点がありすぎで驚いたものだ。 Natalie Portmanがこれだけの女優になったわけだが、あの「Star Wars」ではじめて見た印象は今でも消えないが、今では女性版Robert De Niroにもなりえる存在感だ。 ホラーでグロな要素もありつつ美しさと不気味な両面がうまく描けているが、ただ、最後のサスペンド的な部分が何か腑に落ちなかったりする。