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Georgeの十回忌に合わせたように日本で劇場公開となった。チケット代が異例。3Dを上回り、窓口正規価格2,500円。3時間半にわたる、パート1、パート2に分かれた大作扱いな上映となっている。
監督がMartin Scorseseということもあり期待はできた。ただ、見終わって思ったのは、この映画を生い立ちのようなドキュメンタリーにすべきではなかったのでは?とう部分。確かに生い立ちを入れなければ「不可解」な映画になりかねないのだろうが、期待したScorseseである点が薄れている感がある。この作品をもし、スピリチュアルで、かつ物質世界への風刺を込めた点などをもっとクローズアップすれば、The Beatles時代からのファンは泣いて喜びそう。確かにその反面、Georgeという人物像を描ききれない雰囲気のある微妙な3時間半。
作品には、ロックシーンの友人だけなく、Eric Idle、Terry Gilliam、Jackie Stewartといった人物との接点も描かれて興味深かった。
それから、タイトルチューンとなるべき曲、「Living in the Material World」は流されなかったが、自分としてはちょっとでも流して欲しかった。