2011年11月22日火曜日

Movie: Moneyball (2011)


「もしドラ」よろしくセオリーの実現に挑む実話なのだが、もしこれが現実と一致する内容ならば、かなりアメリカ的ビジネスに無慈悲なところを感じざるを得ない。もちろんその逆もあるのだが、他人の気持ちに入り込みやすい日本人からはキツイ場面が展開される。それでもDamon、Giambi、Penaなどリアルな名前が登場すると、映画の脚本云々で観る映画とは違う聖域のようなものも感じしまう。この映画は、一般的なドラマ性とはなにか違うところの世界観によって面白さが構築されている。もちろんその立役者はBrad Pittの演技に他ならない。往年のRobert Redfordをイメージしてしまうから不思議だ。

 一番の疑問なのが、なぜスタッフの拘る経験の世界と、新たなるデータ野球の世界を共存させる意見にたどり着かないのか...という部分。自分にしてみればどちらも同じ線上にあると思うのだが。なにか納得できない部分を残したのだが、面白い映画であったことは間違いない。

 松井秀もこの映画の中のトレード選手と同様の位置づけなのだと思うと、今年活躍できなかった点が悔しくも思える。