心通わせる者には地位云々ではなく加勢しようという姿勢とか、土地を駄目にされたときの気持ちなど農民の視点をうまく使っている場面は悪く無い。とはいえ、映画全体は過激な演出をいくつか使っているものの間延び感があるのが残念。
この映画セリフに存在するギャップに着目できる。例えば、戦国時代らしく昔らしいセリフ回しもある一方で、長親の現代的な表現などは清涼剤のように功を奏す。特に「みんな、ごめーん」という場面とかは印象的。
個人的には、現代と昔の考え方の差異をもう少し考えてみるべきという気持ちになったこと。戦いの奇策となる水攻めにしろ、相当な長期にわたる計画があってできるものであるが、今では数ヶ月先の状勢も読み解けない実情からして、簡単に過去のその時代その場面を想像することができない。