2009年5月29日金曜日

Movie: State of Play (2009)



 Although expression more than required is outstanding, this must be that it is "All the President's Men".

 思った以上に釘付けになる映画。所々で噴出する違和感は映画を面白くするための配慮と考えるならばある程度は納得できる一方で、かつての「All the President's Men」に近い緊迫感に繋げることを目論むならば相反するものと感じる。

 それでも綻んだ部分が気になって映画の進行を妨げるに至らないのは、やはりRussell Croweの存在感であることに間違いないだろう。

 「War, Inc.」でもパロディのネタになった戦争委託企業と政治家との接点の話にはどこか考えのベクトルを向ける先もなく流されてしまうが、日本ではよくある人気刑事もの映画にも相応する展開なので、人物像が明確になっている分、鑑賞のための頼みの綱を人物それぞれに置けば「その関連」が映画への関心を失わせない。

 最後の場面で思い起こしたのは、かつてのよき時代の映画の纏め方。そういえば、この映画、携帯電話は使われていても、不思議と20年~30年前の香りがあり、何か引き締まった感じがする。