2010年3月5日金曜日

Movie: The Boat That Rocked (2009)


English comedy. There seem to be few parts of the filter if I compare it with an American comedy. And artful too. This is a UK explosion movie.

 かつてのラジオ放送舞台のドラマ「FM」「American Graffiti」の路線を生かしながらMonty Pythonな雰囲気で漂うやや異様なスタイルの映画なのだが、舞台背景が1966年とあってその異様さを納得に転換できる要素も多く含んでいる。海賊ラジオ放送のテーマでありつつも時間が穏やかに流れる部分が印象的。名優Philip Seymour HoffmanとかBill Nighyも前面に出るほどの目立った演技は無い。ただKenneth Branaghあたりは目立っていたか。

 英国ロックを特徴づけるのは、アメリカ音楽から取り入れたソウルやR&Bのエッセンス。つまり素の部分。アメリカロックの本流はどちらかといえばコマーシャルになりがちだったのに対し、英国ロックは、ロックでものが言える部分を見せてくれた。映画ではコメディながら政府に対しての反骨的部分が光る。要所要所で米国人The Countを軸に回るところも英国ロック精神を語るにふさわしい演出ではなかろうか。

 時代の変化、ファッションの変化、音楽の変化をリスナーの踊る場面を用いて効果的に繋げている部分は面白いと思う。ただ後半以降、あの大ヒットアメリカ映画的になるのは遣り過ぎ感もある。それでも最後に自分を愛してくれる人のところへ其々が向かうといったメッセージめいたものも含んでいたので結構気に入ったりした。

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