2010年3月28日日曜日

Movie: Julie & Julia (2009)


A cookbook and a blog of the cooking. Sense of purpose and the sense of values are synchronized even if there are difference 50 years.But also has different sense.

  このブログを含めてブログという異質なバーチャル世界は、まるで自作自演のドラマに勝手に喜び、勝手に悲しみ、そして消耗しているような感じがする。相手は生身の人間でなくディスプレーに映し出される文字世界。そんなことを考えたのが2004年にブログを始めてから2年後のことだった。顔や表情はもちろんのこと、年齢差もわからない相手に一つのパターンの言い回しで表現すること。これが現実社会だったらありえないことだ。

 公開日記と片付ければ簡単なことだが、実質多くのブログは日記ではなく、外に向けてアピールをしているものが多い。自分にしても当時は例外でなかった。もしかしたらどこかでブログにより傷つく人が出てくるかもしれない...そんなことを考え出してからは、誰かに語りかけるような文体をやめることにした。

 Julie & Juliaは面白い作りである。第二次世界大戦後のパリで自分の生活を料理に求めたJuliaと、911の事件後のニューヨークでJuliaの本の料理を再現しブログを公開するJulieの物語が並べて展開される。だが違いは明白。自分の道を柔軟に切り開くJuliaに対して、孤立し殻に入ってしまうJulie。この映画は、あまにも閉鎖的になった21世紀の空間で生きる人々に向けて、50年前のフロンティア精神のあった時代を知らしめてくれる感覚を持つ。そのヒントは記者を通じてJuliaがブログの件に良い反応を示さなかったとJulieに伝えられたところ。自分の解釈としては本もブログも同じ活字であるが、その差は線と点の違いにも似たものがある....。Juliaの反応はそんな部分を代弁していたのではなかろうか。

 ちょっと考えたら、ブログに料理の写真を載せることもできのでは?と思う。しかしJuliaにしても文章だけでJulieに伝えたことを考えると、この映画の核心がこのあたりにあるのだろうなどと思った。

現実にあるThe Julie/Julia Projectブログ。

SHARE