2009年11月16日月曜日

Movie: Zero no shoten(2009)


Zero Focus in 2009. So nice visual effect about the postwar atmosphere...but...

 松本清張の映画化といえば「砂の器」「鬼畜」などを撮った野村芳太郎を思い出す。特に「砂の器」ではクラシック音楽をバックにした日本海の雰囲気が今でも脳裏に焼きついている。野村芳太郎は久我美子が禎子を演じる「ゼロの焦点」も撮っているが、今回作品とは50年近くも開きがあり、それぞれで作品化にあたってのウエイト配分がかなり異なってた筈。そう、今回の作品の注目は「如何に時代を再現するか」にも興味はいくのだ。

 かなり良い線までいっている作品だと思うのだが、何故か、50~60年代MGM映画のような効果の走り過ぎが目立っているようにも思える。ややもヒッチコック的にもなっていたりして。舞台劇的な演出ならそれはそれでよいのだが、VFXも被ってくるため昭和32年頃に浸りきれない違和感は残る。

 それでも全般的な時代作りは良く出来ているとは思う。特に冒頭の婚礼写真を撮るときのフォーカスのあたらず、今後の物語に影を落とす部分は十分配慮されいると思った。

 ヤセの断崖とわかるアングルも嬉しかった。

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