2012年1月10日火曜日

BD/DVD: The Fighter (2010)


Christian BaleとMelissa Leoがやたら目立つ作品。その中でもバットマンとは全く印象の異なるChristian Baleの演技は見所多い。

この映画の視点として、へたれながらもかつての英雄で人望の厚いDicky Eklundと、その弟で闘鶏や闘犬のように扱われている雰囲気から脱却しようとするMicky Wardが、人と人との繋ぎを替えながらも何かに辿りつこうとする葛藤...。それを見る側がどのように受け取るかにあると思う。つまり兄や母は横軸であり、弟やその恋人は縦軸に存在する構図。原点はいわずもがな中心点だ。

一昔前の田舎町の様子と70年代を中心としたロックナンバーは、現在のCGに毒されたソリッドな質感にはない拠り所がある。しかも登場人物のほとんどが、「いかにも」といえるほどの庶民的で顔が並ぶことから、ビッグ・スターが競演する映画だとは思えないほど場面に溶け込んだ印象が良かった。



2011年12月5日月曜日

Movie: Eiga Keion! (2011)



 《映画けいおん! K-ON! Movie》

   テレビと同じく、ゆるい女子高生の卒業を前にした雰囲気は長編でも同じ。そもそも「サザエさん」を劇場版にしてもこうなるでしょ?という定説を連れてくるほどの起伏の無い展開が連発する。

 BGMはどこかで聞いたことのあるロックスタンダードに似せた感じで面白い。他の観客達も、あのビートルズやU2の雰囲気を感じ取れただろうか。

 直前に放送されたインターネット版のエピソードはパスポートを作る話だったが、このエピソードを観ていないと映画がわからない...というものでもなかった。意外にも肩透かし。

 さて内容は、起伏の無さは想定内だったので、ゆったりという雰囲気で見た。あいかわらずの展開を引き摺る前半。ロンドンの場面は、この未計画さでよくまぁ色々と回れたものだという感じ。ちょっと胸に響いたのが教室でのライブ。これはよかった。

 加えて、チェックポイントは唯の両親が登場すること。それから澪のリスニング力。テレビ版以上に先輩に気を使う梓あたりだろうか。
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卒業旅行をロンドンで過ごした彼女達。自分も2002年に単身行って同じようなルートを回った経験がある。自分はその後、レンタカーを借りてリバプールまで運転し、その後、南下してストーンヘンジなどのサークルストーンと古城を見てまわった。締めは再び戻ったロンドンのドミニオンシアターで「We will rock you」のミュージカルを見たこと。これは素晴らしかった。
 


ハイドパーク

  ロンドンアイ

アビーロード

ところでエンドロールに原田知世ってあったけど同名異人?。


2011年11月22日火曜日

Movie: Moneyball (2011)


「もしドラ」よろしくセオリーの実現に挑む実話なのだが、もしこれが現実と一致する内容ならば、かなりアメリカ的ビジネスに無慈悲なところを感じざるを得ない。もちろんその逆もあるのだが、他人の気持ちに入り込みやすい日本人からはキツイ場面が展開される。それでもDamon、Giambi、Penaなどリアルな名前が登場すると、映画の脚本云々で観る映画とは違う聖域のようなものも感じしまう。この映画は、一般的なドラマ性とはなにか違うところの世界観によって面白さが構築されている。もちろんその立役者はBrad Pittの演技に他ならない。往年のRobert Redfordをイメージしてしまうから不思議だ。

 一番の疑問なのが、なぜスタッフの拘る経験の世界と、新たなるデータ野球の世界を共存させる意見にたどり着かないのか...という部分。自分にしてみればどちらも同じ線上にあると思うのだが。なにか納得できない部分を残したのだが、面白い映画であったことは間違いない。

 松井秀もこの映画の中のトレード選手と同様の位置づけなのだと思うと、今年活躍できなかった点が悔しくも思える。


Movie: George Harrison: Living in the Material World (2011)


Georgeの十回忌に合わせたように日本で劇場公開となった。チケット代が異例。3Dを上回り、窓口正規価格2,500円。3時間半にわたる、パート1、パート2に分かれた大作扱いな上映となっている。

監督がMartin Scorseseということもあり期待はできた。ただ、見終わって思ったのは、この映画を生い立ちのようなドキュメンタリーにすべきではなかったのでは?とう部分。確かに生い立ちを入れなければ「不可解」な映画になりかねないのだろうが、期待したScorseseである点が薄れている感がある。この作品をもし、スピリチュアルで、かつ物質世界への風刺を込めた点などをもっとクローズアップすれば、The Beatles時代からのファンは泣いて喜びそう。確かにその反面、Georgeという人物像を描ききれない雰囲気のある微妙な3時間半。

作品には、ロックシーンの友人だけなく、Eric Idle、Terry Gilliam、Jackie Stewartといった人物との接点も描かれて興味深かった。

それから、タイトルチューンとなるべき曲、「Living in the Material World」は流されなかったが、自分としてはちょっとでも流して欲しかった。


2011年11月14日月曜日

Movie: Immortals(3D) (2011)


現在全米でトップ興行映画である本作を観た。神話ベースのアクションもの。自分としてはB級臭をぷんぷん漂わせる作品への抵抗は強烈だったし、3Dということもあって、最も違和感のあるジャンルに臨んだのは理由がある。単純に「他よりまし」という理由だったから。それほど地方で鑑賞する映画の選択肢は書店で探すべき本をコンビニで探すレベルの例えでわかるだろうか。

 全く期待もしておらず、マットペイントも平面チックで、CGもありふれたものという前提で観始めた。案の定、その流れであることは間違いないが、意外にも(この手の作品にありがちな)下品な表現は控えられており、ストーリーもすんなりと入ってきた。「300」に好印象を持っていた人なら受け入れやすいのかもしれない。Eiko Ishiokaさんのコスチュームも然り。全体的に良い感触で見終わることが出来た。

 ただ、この作品に3Dで観る価値はあまり感じられない。というか、3Dの意味自体が良く分からなくなってきた。


2011年11月7日月曜日

BD/DVD: Cold Fish (Tsumetai nettaigyo)(2010)


田舎だと公開しない映画の部類である。このタイミングでDVDで観るのは、色々と捻じ曲げられている要素があるので正等な感想にはなりそうもないが、まず、飽きなしでストレートに観れる映画であることは間違いない。

この映画の良さはでんでん(Denden)演じる犯行者の素人臭さと勢いで遣りこなしている演技。そしてそれに連鎖している周囲の人物像の漂わせる空気にあると思う。キャスティングと場面の背景、さらに緊張を齎す映画の世界観が、この多くを支えている。

ただし、問題点もある。かつてのATG映画のように心理的に引き摺られるようなリアリティが欠落しているために、アクションサスペンス風の映画の見方にチェンジしてしまうのだ。「告白」でも感じたのだが、遣りすぎにする演出は「カネがかかっているのか?」と疑いたくなった、あの感じ。もちろん脚色も映画の世界なので、脚色を楽しむべきなのだが、リアリティが離れてしまうと「しょせん作り話」という感覚が露出したのであった。

今一度考え直すべきが「良い映画」と「過剰な演出」と「リアリティ」のエレメントの配置である。

邦題「冷たい熱帯魚」


 

2011年10月31日月曜日

Movie: The Next Three Days (2010)


地味にLiam Neesonが出ているところが嬉しかったりするこの映画。Paul Haggis作品であるという前提が先にあるためか多少の疑わしい設定も肯定に変えてしまう自分がいる。それもひとつの映画の見方と割り切っているからだ。

そういえばIn the Valley of Elah(告発のとき)から随分時間が経っているが、あの映画はCrash同様に胸に来るものがあった。しかし今回の作品はどちらかといえばCharles BronsonのDeath Wish的な正義感あるアクションが前面にあるためか、感情的なところで誘導されるよりも、からくりめいた部分で注視する映画になっている。だから脱出計画の中で「うまく行き過ぎる」点が現実感から遠ざけ、Crashで味わったようなあのHaggis的な哀愁場面が薄れた形になった感がある。

だが、やはりPaul Haggis作品。これはこれでアリだと思った。そして、やはりトヨタのプリウスは映画でも効果抜群だと思った。


2011年10月9日日曜日

Movie: Rise of the Planet of the Apes (2011)



相も変わらず世界中が8月公開というのに、どん尻で公開となった....いわばブームが通り過ぎて閑散とする雰囲気の日本で観た。
思った以上に良くできていたと思う。どうしてもFranklin J. Schaffnerの作風を参考書として置かなければならない中で30数年経った世界観を共存すべきではないという(根っ子を絶とうとする)自分もいるわけだ。だが実際、Roddy McDowallのシーザーに良く似ているチンパンジーが登場すればこれはもうシリーズと縁をきることができない。
ストーリーは現代劇にして、プリウスだとかブラウン管テレビだとか、いろいろと混じった感がありつつも、実に分かりやすく丁寧に演出されているのでいつもは嫌味に感じるCGは、今回はいい調子をとっていた。前半はウィル、後半はシーザーを中心に回りだす展開の中で、人間の嫌らしさが一貫して下塗りされているところはよい効果をあげている。あの「E.T.」とか「King Kong」もまたその辺が肝だったのだ。

「ザ・ブリッジ(the bridge)」という映画があった。自殺のドキュメンタリー映画なのだが、その場所がゴールデンゲート。今回の映画のクライマックスの場所。しかも霧が立ち込める。この場所はいつも普通ではない設定として認知されている。SFのアイコンのはずなのだが。

2011年9月30日金曜日

TV: Pan Am (TV Series 2011)


かつてPanAmは、アメリカの航空会社のシンボルのようなものだった。PanAmがクレジットされた「兼高かおる世界の旅」と「80日間世界一周」のテーマこそ、日本が憧れた海外旅行の代表的ガイドチームだったわけである。
しかし今ではPanAmを知る人間も少なくなってきている。あの「Catch Me If You Can」のLeonardo DiCaprioとスチュワーデスとのショットイメージを残している人も極僅かだと思う。

さて今回のドラマには期待がある。あのBeatles Jet(Boeing 707 Clipper)の導入前後から始まる一種の現代的時代劇としての期待である。内容も実にアメリカ的な感じで、メインキャストのスチュワーデス数人のエピソードを絡めた展開でスタート。展開は悪くはないと思った。ただし、極端な性格?性質の人物が鼻につくところは要注意。あの機内の怪しいヤツとか。。。まぁそれもChristina Ricci演じるMaggieが軸となりうまく纏めている感もあるので大きな問題ではない。

今後も期待して見たい。

ところで、ドラマでは冒頭で東京行きラゲッジの場面から。歌にも日本との接点を感じたので、戦後20年経たない時代の日米関係にも着目。




2011年9月13日火曜日

Movie: Usagi Drop(Bunny Drop) (2011)


 アニメを見ていたので、アニメとの対比が頭の中で先行してしまったため、この映画にはマイナス要因が生まれた。もし単純に映画だけ観ていたら、アニメのほうにマイナス要因が発生していたろう。
 嫌でも比較するはめになったので、自分なりの感想を言えば、アニメのほうが現実感がある。共感度が高くなる。一方、この映画はどうも不必要なデフォルメが鼻につく感じ。例えば、雑誌のモデルとのダンス。職場の全員がりんを探しに行く場面。それももしやアニメの呪縛にあった結果なのかもしれないのだが、自分として子供との向き合い方、リアルさを欲したことには間違いない。

 エンドロールでの曲もアニメと同様にPUFFY。曲は同じでも、映画とアニメの違いは大きかった。