2012年7月1日日曜日

BD/DVD Luan qing chun / Beautiful Crazy (2008)


先日台湾に旅行した。思ったより日本に近くもあり、また思ったより中国にも近い感じがした。この映画でも然りで、高校時代の場面で短いスカートに日本的で親近感がでたりするのだが、男を伴うシーンでは中国の雰囲気が漂ったりする。

 この映画の大方は音楽のビデオクリップのような手法で時間や場面の交差をつけながら進行していく。台詞も極端に少ないためにイメージ影像の世界(観る側が独自の物語を感じ取る)といっても過言ではないようだ。

 Angelという女性が沢尻エリカ風の印象が強いこともあり、沢尻に持っていたキャラクター像と被って観てしまう自分がいるのだが、ちょっと遠目に観ると、女子3人の立ち居地と愛情表現が微妙にシーンに現れつつ変化するところが見所なのかもしれない。

 興味を持ったのがAngelが憤りに近い感情を以って親父に向かって「いってきます」「ただいま」を何度も口にするシーン。面白くも壁の時計が古い電池式の振り子時計。さらにテレビも古い。振り子に注目していると親子関係を代弁するような時間軸と変化を感じ取れる。

 また台北に行って色々な牛肉麺が食べたくなった。


2012年6月28日木曜日

BD/DVD: Extremely Loud & Incredibly Close (2011)



 誰しも英文字が3文字くらいの言葉を使い、難しい意味を手中にしたかのような言いようの無い征服感を得た経験があるだろう。難しさを楽に得た瞬間はなんとも言い表せないものである。
 ところがある人の側面から見ればそれは難儀なものになり、無駄な解釈や処理も増え、最悪なケースでは金儲けのための仲介者に依存しなければ
ならなくなる。そんなことが映画を見ている間、頭を過った。


 この映画は、一人の子供の頭の中にある葛藤を、街中にぶちまけたかのような展開。9・11を経験された遺族の代弁となっているかどうかは知る由もないが、錯乱を正当化するような流れはあまりにも受け入れがたい。Tom HanksSandra BullockMax von Sydowのような名優を並べて期待させ、名作っぽく仕立てる雰囲気に難癖つけるつもりはないが、極論すれば一部の自己満足で成り立っている映画としか思えなかった。Black姓の人の繋がりが意図する部分もよくわからなかった。

 主人公の少年の態度を素直に第三者の目で見る懐の広さがあれば、もっと興味を持って見れるのかもしれない。


2012年6月24日日曜日

BD/DVD: From Up on Poppy Hill (2011)


 日本では今、政治や社会に言いようのない閉塞感があることからか、1960年代を回顧しつつ未来の活気に繋げようとする流れを感じる。
 あの「三丁目の夕日」ではオリンピックを準備する東京の熱気を持った人々が描かれていたが、オリンピックやタワーというキーワードは今まさに再び日本の後押しをするものとなるべき存在なのかもしれない。当時、ビートルズの影響を受けたGSは若者のスタイルの象徴であり、その裏では学内闘争などの社会テーマが数多く存在した時代。そして何倍も日本らしさがあった時代だったのだ。
 今回の映画も60年代が舞台。今、アニメでは「坂道のアポロン」があり、「氷菓」があり、60年代コンテンツが増えていく中でDVDを鑑賞するタイミングとしては申し分ない。
 少しだけ懐かしく、そして今と比較して羨ましく思える内容だった。とくに学生達が喧々諤々と持論を主張し合う場面。孤立した社会、便利という言葉に誤摩化された冷たい国になった日本に何か一石を投じて欲しいと始終思いながら見ている自分がいたのだ。

 最高ではないものの、上下の差を無くしてくれる感傷的な面が強く出た作品といえる。


2012年6月12日火曜日

Movie: We Bought a Zoo (2011)


Cameron Crowe監督となると何処となく人間味のある影像を作ってくれるのでいつも楽しみである。ロック・ジャーナリストという接点からでもわかるように多くの作品にはロックネタは欠かせない。今回の作品でもその体験はできる。

 実際の物語から引用したこともあり興味のあるストーリーなのだが、抑揚のない展開を懼れたのかあまりに不自然な脚色が鼻につく結果となった。突然動物園のオーナーになるという設定はいいのだが、今の経済に敏感な時代性から鑑賞する立場にたてば、繊細なところを軽く扱っている感触から脱し得ない。

 本当は、家族愛、人間愛、仲間愛、動物愛という面で作り手と観る側が同期できればよかったのかもしれない。結論としては、こういったドラマに必須の緊迫感が今ひとつだった点が残念だった。まぁ、アメリカ的といえばなるほどアメリカ的映画。ただ以前のようなアメリカ的な映画では、違和感も生まれることも事実。

 Scarlett Johanssonは今回はあまり可愛く映ってなかったようだ。こちらも残念。邦題は「幸せへのキセキ」。

2012年6月11日月曜日

Movie: Men in Black 3 (2012)


劇場で見たはずの前作がどういう感触だったか覚えていなし、むしろ商品タイアップ映画という印象でしかない。

 正直、開始して暫くは笑いのツボが分からなかった。多くの日本人は笑えていないのではないのだろうか?と疑ってしまう。 Will SmithとTommy Lee Jonesのいわば恰好のデコボコチームなのだが、日本の漫才のようなテンポではなく、何かに拘ったスタンス。例えれば歯磨きチューブを変わった手法で搾り出すような「わかるひとだけわかる」ネタなのかも?と疑問を引き摺っていたのだが、1969年にタイムトラベルするところから、なんとなく謎が解けてくる。ここからはアポロだの終戦だのウォーホルだのストーンズだのと時代ネタから拝借した政府と学生運動のギャップ間溢れる笑いなのだなと確信。こういうストリームに難なく乗っかれる人は楽しめる映画だと思う。が、自分はまだ流れに近づけないのかもしれない。

 レディ・ガガとかヤオミンとか有名人の映像を目にする場面があるが、こういうところと、グロテスクな宇宙魚とのギャップもまたこの映画のポリシーとして捉えるべきなのだろう。



2012年6月3日日曜日

Tall buildings that I've ever gone up.

高樓大廈,我已經一去不復返了。

かつてニューヨークの貿易センター(ツインビル)に上ったとき、
風が強くて「凄いところ」という印象があった。
エンパイアにしても貿易センタービルにしても
キングコングのような映画で観たイメージが強かった。

あれから数多くの高層ビルが建てられた。

エレベーターもアトラクションに変化してきた。
シカゴの大きなエレベーター。
上海は宇宙的空間。
台北では星空っぽかった。

台北101の最上階(外に出られる)からの一番星の眺めは最高だった。

次は何処に行こうかな。



■New York Empire State Building and New York World Trade Center. 381m/417m

The View from WTC


 ■Chicago Sears Tower (currently: Willis Tower) 442 m

The View from Sears Tower


 ■Shanghai Jin Mao Tower (金茂大樓) 421 m

The View from Jin Mao Tower


 ■Shanghai World Financial Center (上海環球金融中心) 492 m

The View from WFC


 ■Taipei 101 (台北101) 509 m


The View from Taipei 101







2012年5月15日火曜日

BD/DVD: A Ghost of a Chance [Sutekina kanashibari] (2011)


今回は「日本映画の良さ」を生かす脚本に注視。
 日本映画は最近、法廷モノに頼っている傾向にある。法廷モノは所謂言葉の綾を楽しむ面白さがあることから、脚本への依存度も自然と高まる。裏返すと日本映画はアクションのような動きで楽しませる作風を成功させるには大きな壁があるのだと思う。または、わかりきったアクションものが出すぎたのかもしれない。かつてのAkira Kurosawaの「Seven Samurai」のような斬新なアクション作品創出が不能になってきたとも言える。日本的な雰囲気はやはり静的な情緒の中での巧みな語りとユーモア。。。今回の作品もここに視点が寄せられる。

 この作品は超心理的なテーマなので素直な気持ちになれない点もあるのだが、今の現実が違和感の多い分、時間をかけずに映画に嵌り込んでいく。そう、なんだか違和感だらけの現実の襟を正す感覚で見れる映画である。現実とバーチャル。存在と非存在。並ばせられないもの達を並列的な視点に置いたところが面白かった。

 しかし感想をひとことで纏めるなら...。Eri Fukatsuがいつも以上に可愛く映っているのが一番のポイントだったりする。

2012年4月16日月曜日

Movie: John Carter [3D](2012)


ディズニー作品にはどこか「華やかさ」を持った作品が定番となっていた頃があったが、最近の作品はそういった常識は通用しないようだ。もちろん本作品も一種の(華やかな?)ヒーローものではあるが、ダークで土っぽく、埃っぽくありすぎて、目を凝らしてもそういった影像を確認するチャンスは少ない。

 火星の別名が男性の大切な部分にも近いワードだったこともあり、もしかすれば隠語的な部分を汲んだ部分も裏筋にあるのかを勘ぐって観ていたが、例えば地球を女性に見立てるには余りにも無理があった。

 火星の場面はAvatorのpandoraとの接点もありそうだし、Star Wars Episode I の立場関係にも近いということもあって、巷の予想どおり「Star Wars」と「Avatar」を掛け合わせたような作品と言っても嘘ではない。しかし一番の盛り上がりの場面がモンスターと戦う場面だとすれば、やや寂しい気もする。

 主役のJohn Carterよりもサンショウウオ犬?っぽいキャラに印象を奪われすぎていた感じ。

 3Dに驚かなくなった自分がいる。3Dを観慣れてしまうのはマズイことだと危機感を抱く。

2012年4月10日火曜日

Movie: Titanic [3D] (2012)


10数年ぶりに劇場で観たこの映画。今度は3D仕様である。

 長い映画という感じを微塵もさせないのは、ストーリーにロープを張り、観客がそれにしがみ付いているかのような流れにある。そこには観客の視線の前に疑問や混乱や退屈や違和感を抱かせない実に自然な影像が存在している。

 以前の鑑賞で内容は分かっていても、実に新しく、新鮮さを失わないこの映画に、3Dが加わるとどうなるのか??。興味深かった。

 率直に今までの3D映画よりも群を抜いてスリリングである。特に船首から海を見下ろす場面などはこの3D映画の目玉といっていい。ただ一番残念だったのは遠景。期待していた船の引いた構図は予想していた立体感がない。一方で人の会話の場面はとんでもなく立体感がある。字幕もまた飛び出してくる。もちろん大変な技術であることはわかっていても、もう一歩完成度が欲しかったと思うのは贅沢なことだろうか?


2012年4月8日日曜日

Movie: The Ides of March (2011)


監督がGeorge Clooney。5作品目ともあってなかなか板についてきているし、この映画ではゴールデン・グローブの監督賞候補にもなっていた。

 いわゆる裏側の映画である。何事も綺麗に見せかける表舞台とは裏腹な部分。そこには決して同じ考え方で動けないものが点在しているのだ。

 キーワードは忠誠(loyalty)。登場人物ではPhilip Seymour Hoffman演じるPaulがその言葉を多様し、実質(候補者を支援するトップの)彼が軸になっている。前面で動くStephenやMollyあたりはそれを揺るがす役目を持ったキャラクター。「実利」的な空気と混ざり合っていく。特に途中からPaul Giamatti演じるTom Duffyの介入あたりから「忠誠」という言葉の意義を観客に問いただしていく流れになる。そういう展開もあって、この映画は大統領候補となるMike Morrisを含め登場人物を「忠誠」「実利」のくくりで見て行くと面白いと思う。

 少し演出過剰な部分もある。PaulがMikeの車に乗る場面。The God Fatherだったらとんでもないことになる映し方。このへんは好きになれなかった。