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三朝温泉。一度は行こうと思っていたもののなかなか切っ掛けがなかった。
本当は家族で行きたかった。しかし単身赴任の身である自分。仕事の疲れを取る意味でもひとりで行くことにした。
目的は温泉に浸かることである。
相変わらず暑い日。
安来から出発し倉吉で降りる。
いきなり温泉にはいかず寄り道。倉吉のパークスクエアにあるに二十世紀梨記念館に立ち寄り、「倉吉に来た」という雰囲気を高めるのであった。幸運にも、今日は入館無料。即シアターにて二十世紀梨についての情報をみることができた。その後梨の味見も...。これは意外にも楽しい。自分の興味と近い部分があったからだろうか。最後にパーラーで梨ソフトを食べたがよい締になった。
倉吉東高校前からバスで三朝に向かう。日曜日だというのに学校のグラウンドには学生が多かった。
温泉の入口で降りる。三徳川の河原まで出て景観を楽しむためだ。予想以上によい雰囲気。確かに暑いのだが、水の流れでその暑さも半減するようだ。対面にある遊歩道には木陰が多く、与謝野晶子の残した句の碑もあったりして、ちょっと心が引き締まる気分だ。ただセミの声や雲の巣の多さから夏っぽさが占める割合のほうが多いことは間違いない。
公衆浴場「たまわりの湯」に入る(五百円)。ここはちょっと狭い感じ。湯はややヌルヌルしている。温泉地の雰囲気は公衆浴場である程度把握できる(と思っている)。
宿はネットで予約した旅館。格安(三千円)の部屋。これが予想以上に素晴らしい部屋だった。トイレバス付き。部屋も広い。食事は当然付いていないが大当たりを引いた気分になった。夕方には大浴場の岩風呂に入る。まさにこのときにために来たようなものだ。最高だ。
夜は、居酒屋でビールとお好み焼き。周囲は日曜の夜だというのに飲み会で溢れ、ひとりの自分はカウンターで野球中継を見ながら箸を動かす。
夜もまた散歩するのは楽しい。ただお金の制約もあり欲は出さない。
こんな感じで2日間過ごした。安来から出発し、倉吉、三朝を楽しんだ一泊ひとり旅行。なんと交通費、食事などを含め総額が8千円。充実した週末になった。ラッキーの極めつけは、安来の住処に到着してすぐ豪雨となったこと。あぁ神様。

かじか橋からの眺め

遊歩道から古風な作りの旅館を撮る

かじか橋の足湯

たまわりの湯

宿の部屋

南の方面
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